
TEAM-BABYMETALが今年から来年にかけての中期計画を考えるにあたり、鞘師さんの抜擢がどのようにされたのか、またその後をどうするつもりなのかを今一度想像してみた。以下推測まみれの話なので、読まれる方は留意されたい。
鞘師さんの抜擢は起爆剤であると同時に保険であったと思う。
企業が商品を販売するにあたり一番利益を出せるのは、その企業が輸出メインではない限り地元の国である。そして地元での強固な売上基盤があればこそ、海外に打って出られるのである。これは世界がグローバル化してきた現代においても原則的には変わらない(ここは推測ではない)。BABYMETALのビジネスモデルもこの形で、長らく高額のお布施をTheOneのメンバーからいただくことで、海外への挑戦を続けて来られたのである。
最初のうちはこれでも良かった。ところがBABYMETALは、いつしかこの原則を無視するかのように海外に重点を置きすぎて、日本国内を蔑ろにしてきた。そこへYUIMETALの脱退、藤岡先生の死という不幸が重なり、更にそれを取り繕うためのDarkSide企画をやったために、国内での訴求力を落としてしまった。つまり基盤を失いつつあったということだ。こういう時「お客様は神様」という基本を忘れちゃいかんよねとしみじみ思う。
その結果、DarkSideの日本国内公演のチケット売上(TheOneでの申込み件数)、TheOne限定商品の注文件数、TheOneメンバー更新人数等に急速に陰りが出てきたのは間違いなかろう。で、そういう数字を鑑みて国内市場の立て直しが急務であると判断した、と思われる。じゃあどうすれば良いか?ということで3人のフォーメーションに戻し、LightSideに戻し、曲をしっかり作り込み・・・つまり原点回帰したわけだ。きちんと失敗を認められたのだとしたら良かったね。
一方、国内において音楽好き、ロック/メタル好きをこれ以上引き込むのは難しいと判断したように思われる。この種のファンの絶対数が足りないということだね。本当なら国内ツアーをもっとやればいいんだけど、この部分については上場企業お得意の「効率&海外重視」で切り捨ててるように思う。そういう意味ではまだ基盤の大切さを理解しきれていないかもな。
オールドメディアに対しては、音楽を、特にライブの素晴らしさを評価しないし、これからも色物扱いしかしないだろうし・・・ということでほとんど期待できないと判断しているだろう。今回のサポートに鞘師さん抜擢のニュースを思い出してほしい。メディアは「元モー娘。の鞘師さんが~」をニュースの中心に据えて、BABYMETALのライブの凄さについてはほとんど触れず、といういつも通りの扱い方だった。まぁニュースになるのは悪い事じゃないんだけども。
で、話を戻すと、国内での人気を効率良く取り戻すのにどこからそのパイを引き込むのか?と考えた時に白羽の矢が立ったのが、アップフロントを辞めた鞘師さんという存在だったのではないだろうか。つまりここでモーヲタ、ドルヲタ、鞘師さん原理主義者らに騒いでもらうわけだ。話題の範囲はドルヲタ界に限定されるだろうが、何も無いよりはずっとマシ。そういう判断だったのでは。
だから鞘師さんを抜擢したタイミングは、国内での深刻化しつつある状況が明確になってきた最近、年度末前後ではないかと想像する。そこから急ピッチでダンスを覚え仕上げて、という流れだったのではないか。ゆえに初お披露目の鞘師さんが動ける太ましい姿だったのは、そのせいじゃないかなと。そしてSU-METALだけじゃなく、MOAMETALまでもほっそりしたのは、アベンジャーズの猛練習に付き合ったから、と考えればおおよそ合点がいく。
鞘師さんの今の立場はどうだろう。アミューズはアベンジャーの一人が鞘師さんであることを明言していない。メディアに言わせてるけども。RIHOMETALという紹介も無い。間違いないのはサポートメンバーであるということ。
思うに鞘師さんは「紹介予定派遣」的な扱いではなかろうか。ご存じない方に説明すると、紹介予定派遣というのは、派遣された会社に一定期間雇ってもらい、雇い主と派遣社員双方がお互いに納得すれば正社員として登用されるシステムである。言わばお見合いみたいなもの。鞘師さんは今まさに紹介予定を前提に、だからこそ己の能力を全力で示すのに必死で頑張っている派遣さん状況ではないかと思うのだ。
横浜と名古屋の2日目に藤平さんが抜擢されたのは、PAPAYA!のMV化、名古屋のBD商品化にあたり著作権等の兼ね合いで自社のタレントを起用する必要があるからだろう。しかし藤平さんはまだ中学生だ。時間的な制約があるので海外ツアー同行は無し。
であれば海外ツアーにも同行するのも鞘師さんが既定路線だろう。ただ海外ツアーは長期間になるので、鞘師さん一人では負担が重過ぎる。アベンジャーがもう一人控えているのはそれゆえではないかと思う。それが誰かはOTFGKだが、昨年もサポートしてくれたSAYAさんが濃厚かと思われる。
一部のヲタがで盛んに噂している田口華さんも可能性はあるがどうだろう。来るFORUM公演を商品化する予定ならば、自社タレントの起用という話が優先され、であればさくら学院出身で二十歳以上の誰か、つまり田口さん説がかなり現実味を帯びてくる。虎姫だっけ?あの舞台も終わったようだし。
田口さんがどれほどの実力があるのか分らない。踊れる人なんだろうか。身長が高いようなので、3人並んだ時のバランスが悪くなるようにも思う。あと性格が結構強そう(さくら関係の映像を観た印象)なので、SU-MOAと長期間一緒にいさせた時の関係性がちょっと怖いかな。SU-MOAラブラブだし。その点、鞘師さんは一歩引いたポジションぽいのがイイかもね。
気になるのは、田口さんが本格的に参加となると、鞘師さんは本当に一時の助っ人、紹介予定無しの単なる派遣社員となってしまうこと。ダンスの才能とステージ上での存在感は中々のものがありそうだし、勿体ないような気がする。それに今回は鞘師さんのネームバリューに助けられた面もある。そういう人をもう用が無いのでさようなら、とするのはやっぱり違うだろと思うし、SU-MOAがそんな人事を良しとはしないだろう。それより何より案外面白いと思うのですよこの組み合わせ。上手くやってほしい。
もっと気になるのは、田口さんINで鞘師さんが弾かれる格好になると、エクストリームな鞘師原理主義者が大勢でアンチ化しそうで怖い。ぶっちゃけこれが一番嫌な展開。リアルはともかくネット界隈を荒らしまくるような気がする。都合の良い解釈で色んなことを喚き散らしそう。鞘師さんをも傷つけることになるんだが、そういうのもお構いなしだろう。なんせ人の気持ち汲めないからね。鞘師さんを劇薬と称したのは、このようなエクストリームヲタ特有の言動が予想されるからなんだよね。
そんな訳で、アミューズにはここらへんの見極めを凄く難しいと思うけれども、慎重~にやってもらいたいと重ね重ねお願いしたい。上手くソフトランディングできればいいね。と考えると、鞘師さんの本メンバー登用の線は濃厚かも???
- 関連記事
-
-
BABYMETAL:怒涛のFOX-WEEK!! 2016/04/10
-
BABYMETAL:METAL-GOD ロブ・ハルフォードとの共演 2016/08/02
-
オイラのBABYMETAL楽曲BEST11 2017/09/23
-
BABYMETALメイトのためのOzzyOsbourneガイド② 2015/11/16
-
BABYMETAL:2019年怒涛の展開 2019/05/06
-
Hidenori先生の考えに激しく同意 2015/12/30
-
BABYMETAL:2016EUツアーも順調ですな! 2016/06/08
-