3月17日、遂に来ましたね。2ndアルバムのリード曲「KARATE」のMVが!
▼純粋なMVが2年ぶりっていうのがすでにありえないw
そんな超久々のMV「KARATE」のレビューをしてみましょ。
▼真っ暗な空間から白いローブをまとった死神が現れる

▼それに対峙するBABYMETAL

ハーモニクスを利かせたギターリフで楽曲がスタート。首を左右にかしげて空手の突き、のようなダンスと共にヘヴィな前奏が炸裂。横アリのお漏らし動画では可愛らしく見えた振り付けは、このMVで見ると滅茶苦茶格好イイ!!
▼一瞬のブレイク(ピッキングハーモニクス)のところで、忍法のポーズからクッと顎を上げる場面も、髪の毛がヴァサっとなって格好イイ!!

▼大陸系の演舞をする敵の画が良いアクセントになっていてイイネ!

リズムがシフトアップし、MOA-YUIのセイヤ!セ!セ!セ!セイヤ!のスクリーム。
▼MOAMETALの笑顔はギミチョコ!のオマージュやね

▼YUIMETALは安定のクール可愛い

蛇拳のポーズは中国やん!っていうツッコミは無しで。こういうアホっぽいなんじゃこりゃ感も、ある意味でBABYMETALらしいのですよ。
▼ソイヤ!ソ!ソ!ソ!ソイヤ!の振り付けも格好イイ。絵になるなぁ・・・。

▼そしてS-UMETALの「新しい曲」の歌い始め。相変わらず男前。

短いAメロに続いて、すぐにサビ。お漏らしの横アリのそれに比べると、力強さとかエモーショナルさは欠けているように感じます。でもそれは当然のこと。スタジオ版では正確に唄うことの方が要求されるから。これはどんなミュージシャンでも、クラシックの演奏家でも同じ。逆にライブではその正確性よりも、感情や勢いが優先され、技術を越えた生歌・生演奏の素晴らしさがオーディエンスの心を掴むわけです。S-UMETALの凄さの核心、その一つはここでしょうね。リミッターを外す=ある種の火事場の糞力を発揮して、歌声に凄い感情を乗せ、オーディエンスの心を突き刺す。これはもう特殊スキル。生まれ持った才能を、自身で磨き続けてきた結果、得られたもの。
MOAMETAL、YUIMETALのダンスは画の華。ステージの華。SU-METALがいくら唄って踊れる天才でも、カバーできる領域は限られる。だけど2人が脇に、左右に広がり、前に出ることでパワーは3の3乗になったんだなと思わされます。ライブでは更に神バンドが加わり、(3の3乗)×(4の4乗)+(BOHちゃんの禿げ頭)、というパワーを手に入れるわけですね。こりゃあ無敵だわ。
曲は進み、一時の静寂へ。
▼ベストキットのオマージュよろしくハエを捕まえるMOAMETAL。完全にオチ担当w。だけどこれで、ただ重々しいだけにならず、年齢なりの可愛らしさとかフックを加えることに成功していると思います。菊地プロ流石です。

S-UMETALの呼びかけに、MOAMETAL、YUIMETALが応える。
▼いいね、信じあえる仲間って

そして最後の大サビへ。
▼キツネさんで瓦割り!大山倍達もビックリポンや!

▼イケメンなSU-METAL!

▼YUIMETALは下段蹴りでバットをへし折る!

▼MOAMETALは捕まえたハエ(ヘイター)を優しく逃がしてあげる♪(やっぱりオチ)

▼死神の仮面が割れる

▼スタジオ版でも解るSU-METALのパワー。ここだけはリミッターを外してそう。映像制作された方も理解されたのでしょうか。画面が波動でゆがみ、MOAMETAL、YUIMETALまでもが吹っ飛ばされる勢い。

仮面の下は素顔の3人。瞳には自分自身の顔が映っています・・・



死神は自分自身で作った限界の壁だったのですね。
この曲のテーマ「自分自身の殻を破って前を進むことの素晴らしさ」
それを上手く表現しているのではないでしょうか。

まとめ:オイラの所感
お見事!!
まことに素晴らしい!
点数にしたら90点。
10点のマイナスは、バックに神バンドを従えて欲しかったことと、画的なインパクトがちょっとだけ足りないかなという印象があるので。3人と神バンドとあくまでも分離し続ける方針はあまり感心しませんね(これが神バンドの新衣装コンセプトなら前言撤回っす)。
さてさて。
飢餓商法云々と揶揄する輩も一部に居ますが、昔はみんなこんなだったし、待っている間は他のアーティストを楽しんだものです。むしろ昨今の超ハイペースに消費されるスタイルが異常なんだけど、つまりそれは安売りレベルのクオリティであることの裏返しなんですね。オイラ的には数字だけ出ればいい、歴史に名前なんて残らなくてもいい、という底の浅いビジネス最優先のスタンスが大嫌いです(最近は業種に限らずこういうスタンスが増えてきてウンザリですわ)。大手メディアはそんなことをお構いなしに国民的云々と宣伝するんだろうけど、いつまでそんな手法がまかり通るのか見物ですな。
BABYMETALのスタンスはそれとは正反対で、決して安売りなどしません。最初期の頃はともかく、ユーザーの反応からイケると判断してからは、楽曲・演奏・サウンドプロダクション・歌・ダンス・ビジュアル、ライブパフォーマンス、アーティストイメージ、全てのクオリティ目標を高く持ち、それを追求し続けています。だからこそ他との差別化を際立たせ、高いプレミアム感を持つに至りました。こうしたBABYMETAL哲学が揺らがない(ファンを裏切らない)限り、いくら飢餓時期があろうともベビーメタラーは待ち続けることでしょう。
このように書いていて、BABYMETALが改めて凄いなぁと思うのは、アイドルとかメタルとの融合の「なんじゃこりゃ感」といった表層だけじゃなく、音楽の表現者としての本分である楽曲・歌で話題を提供し勝負できる点。アイドル、メタル、音楽、ライブ・・・どの視点から見ても高く評価できます。言葉の壁を越えて欧米でも評価される理由は、まさにそこ、本質がしっかりしているから「なんじゃこりゃの一発屋」に留まらないのだと思います。
こんなユニット、世界中を見渡しても中々いないんじゃないでしょうか。METALに軸足を置いた総合音楽芸術のエリート領域に入りつつある、と例えると言いすぎでしょうか。でもいずれそのように評価されるように思います。ムッシュかまやつ先生の「完璧だもん」発言は鋭いですよ。
それにしても国内の後追い大手メディアの滑稽なことよ。アミューズ側が意図的に情報を絞っているのは否定しないけど、業界全体が派閥体質でガチガチなんです、だとか、自分たちで良質なコンテンツを見分ける目を持っていません、といった無能っぷりを高らかに宣言してるようなもんで、毎度のことながら「こりゃあ本格的にダメだわ」と思いますね。
SEEEEEE YOUUUUUUU !!!!!!!!


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