
本題に入る前にまずはビルボード13位おめでとう!
日本語で歌う日本人アーティストとしては坂本九ちゃんを50云年ぶりに記録更新!
いや素晴らしい!
(※Joji?いや初めて知りましたわ。彼もまた素晴らしいね!)
BLACK SABATHの1stアルバムは13日の金曜日にリリースしたのですよ。その13にかけたかのように13位。そこがまたメタルらしくていいね。糞アンチの皆さんは、10位以内に入らなかっただの韓流棍棒を振り回してボロカス言ってますけどね、そんなもん無視無視。
HM/HRという一般から見ると死にかけたようなニッチなジャンルで、日本の女の子が日本語で歌って、それがビルボード200の上位にランクインしたわけで、凄いことに変わりない。こんな順位を取れるのはメタル全盛期にブレイクした超大物、メタリカ、メガデス、スリップノット、TOOLとかそのあたりくらいだからね。
海外デビューした直後は色物とかすぐに消える等といわれたユニットだけど、大掛かりなプロモーションをあまりせずに、遇直的なまでにライブを重ね、着実にファンを獲得してきた。そしてYUIMETALの脱退や藤岡先生の死を乗り越えてこの順位を勝ち取ったのだよ。これはやっぱり本当に凄い快挙なんです!
ニッチなジャンルなだけに大ブレイクするのは今後も難しいかもしれない。とんでもないバズる曲と沢山の幸運が訪れたら別だけど。そんなものに頼らず、ライブを重ねて新しいファン・忠実なファンを確実に増やしていってほしい。BABYMETALはライブこそが最大の魅力を伝えられるグループなのだから。
さて、ここからが本題だ。ウチのような内弁慶のブログでも期待してくださる方もおられるので、METAL GALAXYの楽曲個別レビューをしてみたいと思う。あえてよそ様のレビューを見ず、オイラなりに感じたまま極めて主観的に書くので、予めご了承いただきたい。
●Disk1
1. FUTURE METAL
メタルの未来を思い描き、メタル宇宙の旅へ出発することをテーマにした楽曲。アミューズだからなのか、パフュームに通じる雰囲気がある。EDM系が好きな人には良いのだろうが、オイラはあまり興味ないというのが正直なところ。ただ2分の尺にしたことで、スキップすることはない。次の曲をワクワクしながら待ち受けるための序曲としては最適だと思った。
2. DA DA DANCE (feat.Tak Matsumoto)
たった8小節のギターソロのためにTAK松本師匠を起用する贅沢仕様。曲はまさに90年初頭の「ジュリアナトキオー!フォー!」とかあの時代を現代のベビーメタルとマッシュアップしたものだね。頭を空にしてワイワイ騒ぐにはとっても良い曲だと思う。オイラの世代からすれば懐かしいなぁ!という感覚だけど、若い子たちはどう受け止めるんだろうか?
間奏ではMOA-METALがフィーチャーされる場面があり、あぁちゃんとモアちゃんが活かされているなと思い、ホッとしたわ。
3. Elevator Girl
DA DA DANCEの後だと、エグイ多弦ギターリフのおかげで随分とモダンな感じがする。間奏から2番Aメロの速弾きリフも格好良い。けどやっぱし単純構成の短い曲なのであんまり味わいは感じないなぁ。
4. Shanti Shanti Shanti
SU-METALの隠されていた歌唱テクニックを解き放った楽曲第1弾といった感じ。Elevator Girl同様単純な構成だけど、曲そのものはこちらの方がずっと良く感じる。オイラ自身がアジアンテイストに得も言われぬ魅力を感じる人間だからなのかな?
にしてもSU-METALの歌声の気持ち良さといったら!
間奏直後の張り上げるところなんかは軽く逝きそうになるわ。グラストンベリーの動画で初体験した時の衝撃は未だに忘れられない。
5. Oh! MAJINAI (feat.Joakim Broden)
METATAROに続く第2弾といったところか。オイラはこっちの方が好き。極めてバカっぽいんだけど妙にハマる。気づくと頭の中でグルグルとこの曲が鳴りまくっていたりする。。ある意味とっても恐ろしい曲。ライブでは、SU-MOA、ヨアキム、オーディエンスの皆でユニゾンで歌ったらメッチャ楽しいだろうなぁ
6. Brand New Day (feat.Tim Henson and Scott LePage)
SU-METALの隠されていた歌唱テクニックを解き放った楽曲第2弾。宇多田ヒカルを真似した所謂「歌ウマ的フォロワー」たちを鼻で笑うように、私もこれくらいできますよ?とでも言いたげな歌唱力。プロデュースの要求にハイレベルで応えられるほど成長したんだなぁと思わされる。
Tim HensonとScott LePageによるギターは、なるほどこの曲を平凡なもので終わらせないためのかなり重要なスパイスになっていると思う。このセンスは名も無きギタリストに求めるのは難しいかもしれない。やはりアーティスト性が問われる。藤岡先生がご存命なら嬉々としてライブで弾いてくれただろうなぁ・・・。
7. ↑↓←→BBAB
コナミコマンドかよw
こういう曲が入っているから余計にパフューム感が増すのかなと思った。途中に「ずいずいずっころばし~」と大胆な歌詞を入れているけど、なんじゃこりゃ!?と思うと同時に違和感なく聴けるのが楽しかったりする。
海外版ではカットされているけど、妥当な判断ではあると思う。これとDisk2のBxMxCを除いたプレイリストで聴くと、アルバム全体のバランスがより良い作品に感じられる。この2曲は飛び道具なんだろうね。
8. Night Night Burn!
曲の雰囲気がJ-POPと言われる前の80年代昭和の歌謡曲といった趣。といってもあの時代の曲と並べて聴くととんでもなく音が分厚くて多いんだけどね。SU-METALの歌声じゃなければ、取り立てて工夫もない平凡な曲で終わっていたのでは?と思う。
●Disk2
1. IN THE NAME OF
一気にDarkSideに引き込む素晴らしいテーマ曲。メタルにあまり興味が無くても、Disk1の流れでこの曲を聴くと、映画のサントラのような気分で惹き込まれるのでは?と思わされる。Disk2のオープニングを飾る序曲としてバッチリ機能しているね。
2. Distortion (feat.Alissa White-Gluz)
格好良い。けど・・・アリッサ姉さんの無駄遣いかな。あと、前にも書いた通りやっぱり曲の展開が単純だなと思う。
3. PA PA YA!! (feat.F.HERO)
THEお祭りソングだね。F.HEROの存在感が良い。間奏はライブでやってるギターのオクターブユニゾンの方が格好良いね。勢いあるしライブで盛り上がるけど名曲になるかと問われると違うと思う。
4. BxMxC
これ、仮にメインストリームで拾われると一気にバズる可能性がある曲だと思った。それくらいイイ意味で狂ってるので。もしかすると、ヒップホップだらけの米国でシングル専用曲としてストリーミングでリリースするのを狙っている?あえて海外版で外したのはそのため?・・・と想像するとワクワクするんだけど、どうなんでしょうね。
5. Kagerou
これも展開が単純な曲なんだよなぁ。間奏の単純なギターソロを止めて、泣きのギターソロを8小節ほど入れたら見違えるように格好良くなるだろう。色々とゲストを招くほど力を入れてるのだから、それこそマイケル・シェンカーに依頼すれば良かったのにと思う。優等生には無いシェンカーならではの味わい深いメロディを聴かせてくれただろう。
SU-METALの丁寧な歌い方はイイネ。ライブだと張り上げメインで歌ってるので新鮮。2018年度のライブ版と比べれば、スタジオ版の方が良いと思った。これは結構珍しい現象。だけど2019年度のライブでは神バンドのソロが先に挟まるんだよな。これで突然名曲に化けるね。ダンスも恰好良いし、ズルいです。
6. Starlight
藤岡先生を捧げるシリーズ第1弾といった趣の曲。2018年にリリースされた中で唯一BABYMETALクオリティに達した曲だと思っている。この考えは変わりません。アルバム版になってMIXが変わったのか更にクオリティが上がったように感じる(勘違いだったらスマソ)。
7. Shine
ライブではMOAMETALのアコギ掻き鳴らしから始まる、誰がどう見ても藤岡先生を捧げるシリーズ第2弾。TheOneの変奏曲のようにも感じるね。調が一緒だし。静かに歌い始めるSU-METALの歌声にはホント癒されるわ。曲が展開し、稲妻のようなギターソロが入り、そしてSU-METALの魂の叫びがこだまする・・・。
まるでミュージカルのよう。だけどミュージカルにありがちなある種のダサさは全く無い。もう本当に素晴らしい。大傑作。この曲を聴くだけでもこのアルバムを買う理由になると思っている。
8. Arkadia
Starlight、Shineに続く3部作の最終章、ここでコッテコテのメロスピ。だけどちょっと違う。演奏はメロスピだけど、歌は合唱曲のようでもあり、メタル声楽とでも言えば良いのだろうか。歌のメロディラインはゆったりとしていて、歌詞の内容がしっかり伝わってくるんだよね。
メタルギャラクシーに旅立った藤岡先生や、袂を分けたYUIMETALらにエールを送りつつ、自分たちを信じて未来を切り開いていくんだ、という決意のようなものを強烈に感じさせる。アルバムの最後を飾るに相応しいこれも傑作だと思う。
Disk2の後半、一部では光の3部作と言われてるけど、これだけでも100点満点を付けたい。他の曲も面白いし楽しいけど、この3部作の前菜でしかないようにも感じる。それくらい素晴らしいとオイラは思いました。
と書きつつも、前回のエントリーで語った通り、アルバムを全て通して聴いて素晴らしく感じるという考えも未だ変わらず。素晴らしいアルバムを作ったなと思います。
ビルボード200では13位だったけど、このアルバムの価値はそんな尺度では測れない。もっと沢山の人にこのアルバムの素晴らしさに気づいてほしいね!
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