北海道民が待ち焦がれていたBABYMETALのライブレポを書かせていただきます。オイラなりに感じたことを、このブログのコンセプト通り率直に語ります。長文ですよ。
●出発前
朝起きて外に出てみると空は澄み切った快晴。この時期らしい、やわらかな日差しがとても心地よく、BABYMETAL初の札幌単独公演を祝福してるかのようでした。激しいライブになることを想定し、びびりまくる嫁と準備。チケットOK、免許証OK、グッズ代金OK、メタルゴッドTシャツOK、耳栓OK、ドリンク代の500円OK・・・ていうことで12時に出発だ~!
入場順は早く行ったところで変わらないし、2000人規模のライブならグッズ買うのもそんなに苦労しないだろうと予想し、のんびり出発したのでした。
●現地着、客層を観察する
現地に着くとすでに行列がガッツリできておりました。何となく観察しながら列に並んだんだけど、まぁBABYMETALのTシャツを着てる人の多いこと。少なくとも8~9割が着ていたと思われます。特にThe OneTが多かったかな。ManowarのTシャツの兄ちゃんも一人見かけましたね。普段着の人は完全に場違いで、ちょっと恥ずかしいレベルになってました(もはや宗教だな)。
年齢層は小さいお子様から還暦過ぎと思われるオッサンまで多種多様。ボリュームゾーンは30~40代の男性だけど、若い兄ちゃんもそれなりに。女性は精々2割くらい。ベビメタコスのお姉ちゃんがチラホラ目立ってましたね。
ボリュームゾーンのオッサンは、年齢なりの社会的地位を築いている人が多そうな印象。顔立ちとか振る舞いから、特有のインテリジェンスオーラを感じました。HM/HRに留まらずいわゆる音楽好きな人達が多いんだろうなぁ。バカ騒ぎする輩とか、程度の低いチンピラ的な輩は皆無でしたね。
明らかなドルヲタ風情はほとんど見なかったです。皆ベビメタT着てるからということもあるだろうけど。握手してくれないし、テレビにも全然出てくれないし、それを期待する輩の多くは巨大勢力エイキバ等に流れるからアタリマエかも。隠れヲタラーを含めても精々3割程度ではないでしょうか。
あと札幌ではそこそこ知名度のある往年のインディーズメタルバンド系の人々もほとんど見かけなかったです。密かに期待していたのでちょっと残念。地方都市のメタルエリート達にはまだまだ受け入れられていないようです。
●入場券引き換えまでの試練
列に並んで待っていると、ポツらポツら雨が降り始めました。
嫁「予報では雨降るって言ってたよ」
オイラ「先に言いなさいよ!」
ということで嫁を残して一旦列から離脱、すぐそばのセブンイレブンで傘を購入。この素早い判断は正解。あっという間に大降りになってきて、傘無しの人は速攻でずぶ濡れに。これは道民への試練に違いない。本当に見たい人とそうでない人を選別するための試練なのです・・・とかなんとか適当な理由をでっちあげて耐えました。
▼雨の酷さを伝える看板

列が進み始めたら、道路を挟んで反対側に還暦くらいと思われる夫婦が。手には「チケット譲ってください」の紙を持っていました。んなもん誰が譲るんだよ、バカじゃねーの?と思っていたら、2chのカキコによると2人とも無事に入れたらしい。超ラッキーすぎる夫婦だな。一方でチケットゲットしたけど発券するのを知らず、入場を拒否られた親子もいたらしい。子供は泣きべそをかいていたとか。とても不憫だけど自分のミスだからなぁ・・・これも運なのか。発券システムはちょっと分かりづらいので改善するべきですね。イマドキなら電子チケットにして、スマホのバーコードをかざせば認証できる、みたいなシステムにすればいいのにと思います。これなら転売もできないだろうしね。
●グッズ購入して一旦離脱
売り子のお姉さんがそれなりにいて、スムーズに買えました。これまでのノウハウが活きてるようです。購入後、一旦離脱して昼飯へ。ライブに備えてエネルギー補給。ミスドで坦々麺とドーナツセット。これ意外なほど美味しかった。リーズナブルだしオススメです。
●開場まで
16:40ころ再び会場に戻り列へ。小降りにはなったけどまだ雨は止みません。入場の整列は厳格なのね。番号順に呼ばれ並ばされる。
▼スタッフの兄さんは何度も点呼する番号を間違え笑いを取っていた

●入場、そして開演を待つ
予想通り数メートル毎に柵で区切られています。これではWODはちょっとムズいんじゃないの?という感じ。オイラと嫁さんは前から中盤らへんの端寄り、柵を背もたれ代わりに陣取りました。ステージまでの距離は、レディング・メインステージの最前より近いと思う。十分幸せな距離ですよ。SEにメタリカの「寿司!鳥!風呂!寝ろ!」(Through the never)など定番曲を入れるなりして盛り上げて欲しかったです。
暗転すると大きな声援。うぉぉぉアガってくるぜ!
開演に先立ちコバメタルによる指導VTRが流れる。トンチが利いてて面白い。
▼場内の様子

●開演だぁぁぁぁ!!!!
大阪1日目と同じく「いいね!」でスタート!うぉぉぉと盛り上がりつつも「ということはBMD、ロンド、おねだりが聴けないっぽい」ので、ちょっと寂しく思ったとです。
生で観るベビメタちゃんたちは、ズバリめんこいねぇ!というのが最初の印象。っていうかね、やっぱしアイドルだな。キラキラ輝くこの部分は間違いなくモアユイが担っていますね。よく言われる細いとか小柄という印象はあまり感じませんでした。むしろ若くてピチピチ!超健康的!いう表現が正しいかと。あとイマドキのスレたクソビッチ臭が皆無。特にすぅさんは大和撫子という表現がピッタリだと思います。アミューズはこの子たちを本当に上手に育てましたね!
オーディエンスの盛り上がり方は、札幌としては過去最高レベルでしょう。曲が良い、分かり易い、ノリやすい、ということでライブこそが最大の魅力のグループなんだなぁと思いました。モッシュは前方中心部でちょこまか。オイラが陣取っていた付近は紳士的な盛り上がりで至って快適。柵を背もたれ代わりに使えたのは本当に良かったです。後ろから押されることも無いしね。それとオイラは身長180cmなんだけど、同じかそれ以上の輩も沢山いてちょっと見づらい。でも柵のおかげで長時間背伸びでき、かなり演者の皆さんを拝めましたよ。この作戦オススメです。
ライブはあっという間に終わってしまった、という印象。捨て曲無し、見所満載なので時間が経つのが早い。もうIDZなの?という感覚。あとアンコールはやっぱりあった方が良いですね。ライブの構成としてオーディエンスへの対応が雑に思えてしまう。アンコールを無しとするのならば、6月幕張のようにフルナンバーにするべき。
●総評:演者100点・音響10点
◆SU-METAL:本当に完璧!
17歳にして風格すら漂っていました。踊りも抜群なんだけど、歌が上手いっていうより超絶に凄い。悪い意味で酷い爆音の中、すぅさんの声だけは綺麗にバシっと抜けてきます。
圧巻は90分ほどのステージを激しく踊りながら、一発で音程を合わせなければならない、極めてリスキーなストレート唄法を通す能力。これには脱帽するしかありません。贔屓目無しで本当に凄い。大げさに言えば・藤山一郎ら正しく歌う先人達に通じるものがあります。相当な自信があるからこそ出来るわけで、恐らく絶対音感の持ち主でしょうね。とにかく、イマドキこのような才能を持った歌手など、滅多にお目にかかれません。間違いなく数十年に一度の逸材ですよ。
BABYMETALが単なる色物アイドルに終わらないのは、神バンドの力も多分にあるけれども、すぅさんの存在がやっぱり図抜けて大きいからだと、改めて思いました。アイドルらしく可愛らしく唄ったかと思えば、ガチメタルも完璧に歌い上げる。やはりすぅさんはアイドルとメタルを繋ぐカギですね。将来的には、もっと多彩な音楽を繋ぐカギになるのかもしれません。
今回の札幌ステージにおいて、すぅさんは一度たりとも音程を外すことはありませんでした。一度もです。音源やFancamをチェックした限り、今年の初頭まではメギツネや紅月でかなり苦労している様子だったけれども、彼女の中で何らかのブレイクスルーがあったのでしょう。余計な力が抜けて、全く危なげなく余裕で唄いこなしていましたね。特に紅月は素晴らしく「完全に自分のモノにしたな」という印象でした。
因みにオーディエンスに与えるこの余裕感、安心感は、「BABYMETAL , Suki , Zettai」さんの2015年02月08日エントリー「SU-METALがYUIMETALに与えた影響」という記事の中で語られている「上から音をとりにいく」唄い方によるものです。
それと、よく音が大きすぎてケロケロ声に聞こえるというカキコを見かけますけど、全然そんなことありませんね。爆音で耳がやれれているだけでしょう。オイラは鼓膜が弱いのでライブ用の耳栓をしてましたけど、すぅさんの素晴らしい歌声を存分に堪能できました。
◆YUI-METAL:真っ白お肌のダンスドール
お肌ツルツルで真っ白、お人形さんみたい、爽やかな笑顔、マジゆいちゃん。しかし、そんな見た目に騙されてはダメ、ゼッタイ。ダンスのキレがハンパない。すぅさん、もあちゃんに間違いなく影響を与えていると思われます。今年に入ってからの一糸乱れぬパフォーマンスのキモになっているもしれませんね。
◆MOA-METAL:アイドルの申し子
この子は正にアイドルの申し子なんだと思います。愛嬌良くて全く嫌味が無い。そんでもって自分の目が届く範囲の皆にキラキラ笑顔を振りまくのね。最前近くのオーディエンスは、酷い圧縮に耐えつつも皆笑顔だったんだろうなぁ、というのが容易に想像できます。なるほど、これが俗に言われるスーパーもあちゃんなんだね。
と、まぁこんな風に見てみると、3人でお互いに切磋琢磨し、補完しながら成長していることが伺えます。神バンドや裏方さんとの結束力も高まり、素晴らしいケミストリーが生まれているんですね。だから誰か卒業させてどうのとか、ドルヲタの主張はまったくもってナンセンスです。ホント3人はアミューズ所属で幸せだと思います。もしも違うプロダクションに入っていたら、地下アイドルで終わっていた可能性だってあったわけだから。ということでそこのお母さん、娘がアイドルになりたがっているのなら、アミューズ一択ですよ!
ちょっと脱線するけど、ドルヲタってなんで卒業・入れ替えを主張するんでしょうかね。昔のドルヲタといえば「なっち卒業は早すぎるよ~!」とかってノリでしたけど、今やアイドルを使い捨てするのがスタンダードだもんね。相手も人間ですけどね。ダッチワイフじゃないんだから。才能も無いお姉ちゃんをアイドルに仕立て上げ、メディアを使って稼ぎまくるシステムを作り出したつんく♂は、大罪を犯したと言わねばなりません。
◆神バンド:凄い演奏力だけど
神バンドのNEWソングは格好良い。小神、大神に最適チューニングされた曲という感じでした。但し音響が糞すぎました。国内トップレベルの凄い演奏を堪能できると思っていただけに、本当に残念でなりません。
◆音響:プロの仕事ではない!最低だ!
素晴らしいパフォーマンスも演奏力も、PAのおかげで台無しだ!誰だ卓の担当者は!音圧を高くすりゃいいってもんじゃねーだろ!
あのね、爆音のメタルといえども音楽なんですよ。音楽とは調和の上で成り立つのです。低音ばっかし強調するもんだから、ギターのリフとかBOHちゃんのベースソロとか全部音割れして潰れてるじゃねーか。これじゃあ音程も糞も無いですよ。上手なインディーズバンドの方がよっぽどイイ音で聴かせてくれますよ。
どんなにBABYMETALと神バンドが素晴らしいパフォーマンスを繰り広げても、出音がこれでは実力、魅力を大きくスポイルさせてしまいます。点数をつけるとすれば、パフォーマンスは100点でも、総合点はPAのおかげで60~70点止まりですね。正直に言って次のライブに行こうかどうか迷うレベルですよ。プロを自負するのであれば、それくらい勿体無いことをしている自覚を持って欲しい。あまり大声で指摘する人はいないかもしれない。だからこそ強めに書いてますよ。
コバメタルをはじめ関係者の皆さん、もしこの記事を読んだなら本気で危機感を持った方がいい。勢いがある今のうちにクオリティアップの手を打つべき。最低でもウエンブリーアリーナまでには体制を整えてほしいと切に願っております。
●最後に
今回のライブを観て、イマドキの巨大勢力エイキバ等々と決定的に違うと改めて思ったのは、彼女達がたとえアイドルだとしても、プロとしての本分をわきまえ自覚していること。海外でガチで渡り合う人達です。ショービジネスに取り組む姿勢、目標、とても高いところにあります。それが歌やダンスに表れていましたね。神バンドも含め手抜きなんて一ミリも無い。全力で素晴らしいパフォーマンスを繰り広げておりました。それだけに音響が本当に残念(しつこい)。
次回は是非とも超完璧パフォーマンスを期待します。
以上、蝦夷メタルでした!したっけ~!
SEEEE YOUUUU !!!!
▼終演後の会場前。異様な熱気&湿気の館内から出ると涼しくて気持ちよかった~。

▼オマケの戦利品♪嫁さんは4、5本ゲットしてたw

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